先日、塾長が講師ををしている”塁ゼミ”に参加しました!
”塁ゼミ”は一カ月に一回の開催なので、毎月一度報告書をアップします。
【塁ゼミ参加 活動報告書 第6回】
Article by:栞Shiori
(1)塁ゼミ開催日時
2020 6月6日(土)20:00〜20:50
COL-ORs生徒会メンバーとして参加
(2)塁ゼミとは
塁義塾塾長の塁先生がオンラインコミュニティ「connect+U」で一か月に一度、講師をしているゼミの名称。「行動経済学」の勉強会。現在のテーマは「クリティカルシンキング」となり、1冊の本について数ページずつを各ゼミ生が担当し、順番に読んで解釈(プレゼン)をする。そしてお互いに意見しあう「輪読」を現在行っている。
※クリティカルシンキングとは?
目の前の情報をそのまま信じるのではなく、「本当にそうなのか」と考えをめぐらせ、いくつかある答えの中で、目的に最も適した答えに到達する思考法のこと。
(3)今回勉強したことについて
基本的な帰属エラーとは:
「人が行動の原因を考える時によくおかしてしまう誤り」という意味。
「基本的な帰属エラー」の例
①状況を考えずに感情的になってしまったため、その人本来の性質・性格を誤ってとらえてしまった帰属エラーの例
②行為者と観察者の視点がちがうために観察者側でおきた帰属エラーの例
③役割と個人は必ずしも同じではない例
①の例
「会社の同僚にあたるAさんとBさんの2人は、2人でおこなった仕事で大きなミスをしてしまい、上司からのFB(フィードバック)を受けた」
Aさん:本来くよくよ悩んでしまう性格であり、前日はよく眠れず睡眠不足の状態。
→極度の緊張と疲れからAさんはフィードバック中ウトウトと居眠り。
Bさん:もともとおおらかで大雑把な性格。ミスをしたことについて特に落ち込んでおらず、睡眠不足ではない状況
上司→Aさんに不真面目であると激怒。(Aさんのその時の行動だけを見て瞬時に「不真面目である」と判断)
↑「基本的な帰属エラー」をおこしている可能性がある。
・仕事のミスをした時の受け止め方、落ち込み方は人それぞれ
・以前からAさんは不真面目であったのか…
↑の二つが一度思いつくことが出来たならば、
今回の件だけで「不真面目である」という結論にはならなかった可能性がある。
②の例
はじめて一人旅をしている女性が良い意味では「歴史のある」悪い意味では「ボロボロ」の旅館に到着した。
「行為者」→一人旅の女性客
「観察者」→宿の従業員
旅館に到着した女性(行為者にあたる人)がとても暗い様子だった。
観察者側の視点=女性客の暗い表情を見て感傷旅行であり、自殺でもするのではないか…と考えている。
行為者側の視点=せっかくのはじめての記念すべき一人旅の宿が思っていたよりボロボロでがっかりした…という気持ち=暗い表情
なぜここまでのズレが生じてしまうのか?
観察者の視点では一番目につくもの→行為者の表情や行動
行為者の視点で一番目につくもの→まわりの状況。
自分の表情や姿は鏡を見たりする以外わからず、そのため、自分の行為の原因は自分のせいではなく、実際以上に状況のせいだと考えがちになる。
※行為者視点での例外
テストで高得点をとった時などはまわりの状況のせい(塾の先生の教え方が上手だったとか・家族がサポートしてくれた)ではなく自分の能力や努力で高得点がとれたと考えがち。
③の例
人は誰もがいくつもの役割や一面を持っている。
Aさん: 父親・銀行員・課長
Aさんの職業は銀行員なので「まじめ」というステレオタイプにより、真面目にふるまっている可能性がある。また家庭では大雑把な態度の父親であるが、課長でいる時にはとても細かく几帳面な姿を見せているかもしれない。
(ステレオタイプ:年齢や職業、性別、特定の集団に対して多くの人々が共通に持っている典型的なイメージの事)
人間はもともと多面的なので、人を一面だけで決めつけてはいけない。
「基本的帰属エラー」を防ぐ対策
- その人本来の性質・性格を誤ってとらえないようにその場の状況だけではなく、普段からの様子や状況も考慮すること。特に相手の「人柄」に関することについては即断をせず、冷静になってからもう一度考えなおす。
- 行為者と観察者の視点は違うため、自分がどちらの立場にたっているかを常に考えながら、相手の立場からも物事を考えてみる事を意識するという事。
- 「個人」の中でも立場や状況が違えば、それに応じて態度や行動は違ってくる事を忘れないようにするべきである。
COL-ORs生徒会会長 栞Shiori